平安保険(ピンアン・インシュアラン ス) 保険事業は引き続き好調

新年キャンペーンの事前販売が予想よりも低調だったため、19.12 期の新契
約価値成長率予想を 1.7%ポイント下方修正。金利低下を踏まえ、長期の資
産運用利回りの想定を 4.5%へ、0.5%ポイント下方修正

 19 年の新年キャンペーンの事前販売の初年度収入保険料は二桁のマイ
ナス成長となった可能性がある。会社は戦略的に、新年キャンペーンを重
視しなかったためだ。しかし我々は、最悪期は過ぎたとみており、19.12 期
には四半期ごとの事業動向の偏りが減ると見込む。19.12 期の新契約価値
成長率予想を 14%へ、1.7%ポイント下方修正するにとどめる。

 足元の金利低下を踏まえ、長期の資産運用収益は低調と見込む。そのた
め、長期の資産運用利回りの想定を 4.5%へ 0.5%ポイント下方修正する。
これを受けて、19.12 期の調整後エンベディッドバリューと調整後新契約価
値の想定も引き下げた。

 マクロ経済の逆風にもかかわらず、当社の生保及び損保事業が好調であ
ることに変わりはない。生保事業については、19.12 期の新契約価値成長
率を競合より高い 14%と見込む。損保事業については、19.12 期のコンバ
インド・レシオを堅調な 96%と予想する。またフィンテックのトップ企業とし
て、従来型金融企業との差異化が進む見通しである。

バリュエーション:Buy 継続。目標株価を 95.13 HK ドルへ 9%引き下げ
目標株価を 95.13 HK ドルへ 9%引き下げる。上値余地は 38%ある。フィンテ
ック事業を一株当たり 10.3 元と評価した。これは持株会社ディスカウントを付
与する前の当社の一株当たり価値の 11%に相当する。フィンテック事業の評
価は、技術の発展や情報開示の改善を背景に上昇余地が大きいため、これ
が他の金融企業と差異化要因となるだろう。